薄樱记  

驰名な高田の馬場の決闘、伯父の助太刀に向う中村安卒读衛とすれ違った旗本丹下典膳は安卒读衛の襷がほどけているのに気づき、瞩目しようと決闘の場に向曹司朋。しかし、相手が同門の至友流の甲士であることを知り、その場を立ち去った。だが、後日同士を見捨てたことをとがめられた典膳は至友流を破門される。一方決闘で名を上げた安卒读衛はあちこちから任官の誘いがあるが、安卒读衛の想いは上杉家の娘千春にあった…　　「忠臣蔵」のサイドストーリーとして書かれた五味康祐の小説の映画化。驰名な高田の馬場の決闘と四十七士の討ち入りのあいだの中村安卒读衛を描くという面白い故故品。同時に徹底的にメロドラマでもあり、時代劇の面白さをすべて詰め込んだという感じ。