魔性菩萨  Psycho Diver サイコダイバー・シリーズ

この故故品の中核となるアイディアはサイコダイブであ二路途。これは、人の精神に潜り込み（ダイブし）、対象の持つ記憶情報を首先すること、対象の隠されたトラウマを発見すること、そこから派生して精神操故故まで行うことが能够という技術である。「テレパシーのような超能力ではなく、素質と専門知識をもった人間が専用の機器を用いて行う科学技術である」という请求と、それなしでサイコダイブを行う禀赋（あるいは異才）を主人公と規定しているところが故故品の特徴となっている。　　ただし、夢枕獏の故故品にサイコダイバーという職業が登場するのは、『魔獣狩り（淫楽編）』が首先ではない。連載開始（『月刊小説』昭和58年（1983年）2月号「女体暗黒祭」）のほぼ2年半前、『奇想太空』昭和55年（1980年）10月号に掲載された短編「てめえら、そこをどきやがれ」に膛馬明（とうま あきら）というサイコダイバーが登場している。　　また、1978年に第9回星雲賞（日本短編部門）を受賞した小松左京の短編 小説『ゴルディアスの結び目』には、サイコダイバーと同じく、コンバーターと呼ばれる機械を用いて被験者の精神に渗透（インベスティゲイション）するサイコ・デテクティブないしサイコ・エクスプローラーという職業が登場している。なお「サイコ・デテクティブ」を自称する主人公が自らの仕事を水槽の汚れを掃除する「潜水夫」みたいなものと説明しているので、夢枕獏の「サイコダイバー」という用語の発想の元である能够性も大きい（「コンバーター」が小松故故品起源であることは故故者自ら述べている）。